新本堂建立

宝泉寺創建500年記念事業として、新本堂を建設しました

 

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↑ ドローン映像がでます

 

 



2018/6

■ 趣意書

① 現本堂について

 現本堂には、2つの大きな課題があります。

A 構造上の課題
 現在の本堂は、127年前に発生した濃尾地震(明治24年)により半壊しました。そのままの木材を使って5ヶ月後に復旧させた応急的な復旧工事であったために、構造上、強度不足という大きな問題を抱えています。柱や虹梁(こうりょう・大きな梁)がつないであります。そして、意匠も、いわゆる「仮本堂」の形になっています。
 屋根は老朽化しており、瓦の差し替えで対応している状況であり、全屋根瓦葺き替えの必要があります。

B 機能面での課題
 段差が多く参詣しにくい形になっています。特に、足腰の悪い方・視力の低下した方・車椅子の方には不便であり、本堂正面階段の勾配が急なため危険です。
 また、風雨や雪の折りには、向拝(ごはい・本堂正面)や、はま縁(廊下)が濡れたりして使用できなくなりますし、履き物が汚れてしまいます。
 断熱されていないため、夏には暑く、冬には厳しい寒さとなり、心静かなお参りが難しい状況になることもあります。

 これらの大きな問題を解決するために、平成19年の耐震診断実施以後、検討を続けました。
 平成29年5月には、檀家代表・有志が集まり、本堂建設準備委員会を設け、9社から絞り込んだ建設業者4社からプレゼンテーションを受けました。
 その結果、平成30年3月の委員会にて、新本堂建立をすることが望ましいという結論に達しました。

② なぜ、今、建立を志すのか

A 日本社会が大きな変革を迎えています。人口変動・社会構造や経済・文化の変化などにより、寺院環境においても大きな影響を受けています。
 宝泉寺では、創建500年を迎えるこの時期に、今後も宝泉寺を継続していくための体質改善を図っています。その中で、寺院の根本である本堂を、より安全でお参りしやすくすることが、ハード面での最重要課題としました。

B 宝泉寺総代・役員や篤信の檀家をはじめ、住職・名誉住職・副住職が、宝泉寺の将来を真剣に考え話し合えるとともに、協力をしていける状況があります。


③ コンセプト(基本的な考え方)

 御先祖の霊を永代にわたって護り続けることが出来るように、また、仏さまや先祖からのお守りが感じられるような本堂にします。そのために、次のように計画しました。

A  新本堂設計で考慮したこと
 1:建設面積を小さくして、建築や維持費用の削減をしました
   ※大屋根部分:現本堂 52坪、間口七間・奥行七間半
          新本堂 39坪、間口六間・奥行六間半
 2:多くの業者の中から、信頼できる業者であり、また最も安価な提案
   をした業者を選びました
 3:品格を維持できる意匠にします
 4:200年後も維持できる頑丈さを持つこと

B  新本堂で実現できる機能について
 1:バリアフリー化
  車椅子の方でも、お参りが出来ます。多目的トイレも設置します。また
  誰でも使いやすいデザインを導入をします
 2:耐震性の確保(稀に起こる大地震でも生命を損なわないこと)
 3:玄関を設けることで、風雨雪でも安心して利用できます
 4:空調設備を設けます。夏は涼しく、冬は暖かくなります
  以上によって葬儀・法事の法要が、お勤めしやすくなります
 5:永代供養壇を設置し、継承者のいない方をお護りします

 なお、伽藍(建物)の維持について、広く寄付金を募ることは、今後、困難になっていくことが考えられます。今後の伽藍維持の方策について、検討していきます。

④ 資金計画と工事期間

A 見積予算額    1億5000万円
  支出内訳
 本堂工事       1億4000万円(亀山建設株式会社・岐阜県関市)
 仏具・事務費等      1000万円

B 期間  契約~解体まで1年半(木材調達・養生期間)
      解体~完成まで2年間。
 ※ 完成は、2021年末を予定しております